給仕係 移猫受け入れ法案棄却される
内地に比べ依然として景気はどん底である。
そのような毎日の中、給仕係より以下の議題が帝国議会に提出されたのである。
給仕係:侍従殿。ちょっと話があるのだがよろしいか?
侍従 :如何したのだ給仕係。
給仕係:いや、実は、皇帝陛下もお嬢様もそこそこ健やかに成長された。
そこで相談なのだが、陛下もお嬢様もそろそろ弟君か、さすれば
妹君が必要ではないかと考えるのだが如何なものであろう。
侍従 :いや、それは無理であろう。
わが宮殿は、陛下とお嬢様だけで一杯一杯である。
然るに移猫を受け入れる余裕は、費用的にも領土的にも無理があろう。
給仕係:どちらにしても陛下ならびにお嬢様にお伺いを立て頂き議会を
召集しては頂けまいか?
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侍従 :と、言う訳なのでございます陛下。
ニコ :そうは言うてものう。
わが宮殿は、ほれ、この通りじゃ。本来はこの場所は朕が座する場所じゃ。
なれど、見ての通りこの平民までここにいるでな。
到底受け入れは無理じゃ。
加えてこの平民の反乱を押さえるだけでも難儀であるのにこれ以上移猫が
増えてみよ。朕にはこれ以上統治する保証はできぬ。
許せ。

侍従 :御意。
ジョゼ:それにあたし達の食いぶちが減っちゃうじゃないの、なのよ。
侍従のおじちゃん、さっき冬の賞与が危ないって言ってたじゃないの。
給仕係のおばちゃんの賞与頼みの状態で本年度予算組んでいるのよ。
こんなことされちゃ国家予算が破たんしちゃうのよ。

侍従 :畏まりました。
と、言う訳である。
陛下のご英断であり、あわせて平民の民意でもある。
ここは、おとなしく従ってもらいたい。
給仕係:くっ!!陛下のご意思と民意であれば仕方がない。
今回は、潔く本法案を撤回させて頂くが、いずれまた協議の場を設けたい。
と、なった訳であるが、このままでは済むまい。
何といっても本帝国の真の統治者は傀儡皇帝ニコライではなく、給仕係なのだ。
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