給仕係 掘り出し物を発掘す
この正月、東の大侍従と西の皇太后の家に行ってきたのだが、西の皇太后の家に行ったとき給仕係が今は亡き西の大公の図書室からまたこのような本を新たに発掘してきたのである。
それは....。
ジョゼ:「乃木と東郷」なのよ!!
(角川文庫 戸川幸夫著)

はい、お嬢様、紹介ありがとうございました。
この本は近代日本の陸軍と海軍の双璧である乃木大将と東郷元帥の記録小説である。
給仕係が
「こんな本あったよぉ~」
と、言って持ってきたのだが、その本の筆者のまえがきを読み、侍従は唸った。
「知っている者が、今日(こんにち)なお現存し、また立場や観点の違うものがいるのだからいろいろな注文、苦情が出るであろうが執筆する以上は自分の信ずるところに従い誰が何と言おうとも筆を曲げてはならない」
これは当時の小笠原長生海軍中将が戦史編纂で悩んでいた時、東郷元帥が与えた助言だそうな。
侍従はこのとき思った。
これは読まねば。史実に基づいたノンフィクション歴史記録小説であるから読んで損はなかろう。
この正月休み、年末まだ働いていた分、休日はまだたっぷりある。
熟読してやろうではないか!!
このような高潔な先人がいたにも関わらずなぜあの狂気の世界大戦を引き起こしてしまったか考える上で非常に貴重な歴史考察資料である。
この休みにゆっくり考え、楽しむとしよう。
だが、悲しいことにこの本も絶版である。
探そうと思えば古本屋を巡ってもらうしかないようである。
いい本なのに.....。
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