今日の話はちと長い。
ここいらで、ちょっくらロマノフ王朝について我が宮廷のニコライ陛下に講釈を垂れる侍従である。
ニコ :なんじゃ?この本は。

侍従 :あぁ、それは陛下の御名と同じ実在のニコライ皇帝陛下の王朝のことが書かれ
ている本にございます。
ニコ :ん?「図解 帝政ロシア 光と闇の200年」じゃと?

侍従 :左様にございます。
ニコ :ふん!ロマノフ王朝のう。

ニコ :のう侍従。どうしても読まねばならぬのかのう。

侍従 :陛下の御名をこの侍従が何故(「なにゆえ」とお読みください)にニコライと命名
させて頂いたのか、この本をお読みになって知識をつけて貰いとうございます。
ニコ :なにやら気が進まぬがそちがそこまで言うのであれば読むとするかのう。

ニコ :お?この髭の生えた偉そうなおっさんは誰じゃ?

侍従 :ロシア帝国最後の皇帝、ニコライ・アレクサンドロビッチ・ロマノフ皇帝(ニコライ
2世)にございます。
陛下のお名はこの方より戴きましてございますれば。
私人的には善人であったと聞き及んでおります。
ニコ :可愛い娘たちじゃのう。
して?この者達は一体どうなったのじゃ?

侍従 :記録では共産革命の折、帝室全員ボルシェビキ共によって処刑されたとのこと
にございます。
ニコ :何?で、では朕もこのように処刑される運命なのか?

侍従 :それは如何にございましょうや。
陛下が平民と、女神に対していかように振る舞うかによりましょうなぁ。
ニコ :う、うぬぅ!!恐ロシヤ。

侍従 :つ、つまんね。
この本、河出書房新社から出版されている本である。
「図解 帝政ロシア 光と闇の200年 土肥恒之著」

ロシア帝国の成り立ちからロマノフ朝歴代皇帝、絢爛たる宮廷内の様子、その時代ごとの庶民の暮らしについてどん底だけではないことも記述されている、事始めには一品の本である。
(やるな、土肥一ツ橋大学院教授!!)
本ブログに紹介する本で珍しく絶版ではない本である。
海が欲しかった歴代ロマノフ朝皇帝達。その海を求めて東へ東へ進出していった暁にようやく彼らは海にたどりつく。
だが、その海は1年の半分は氷に閉ざされた航行不可能な海と低気圧の墓場である荒れくれた海だったことは皮肉である。
また、日露戦争後、世論に押されて立憲君主制となったが、専制の権利を手放さなかったばかりにやがて悲劇を迎えたロマノフ王朝。
侍従も欧州に行ったとき飛行機からシベリアを見たが、ありゃ維持するのは大変である。
(広さが北海道なんてものの比に非ず)
あれでは資源があっても海がないから大量に外国への資源の積み出しが出来ない。
川もすべて北極海に注いでいるため川から船による外国への資源の積み出しも出来ない。
まさに人が管理するには資源が豊富でも不毛の土地である。
シベリアと樺太と千島を手中にする者は常に貧乏神に取り憑かれるのかもしれない。
まぁ、そう言った意味では北海道もそうなのかもしれないが。
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