フレイヤ 早くも今年の収穫に懸念を示す
気温は25℃。
暑い、暑いぞ!うわぁ~!!暑い!!!
(このくらいで暑いと言ったら内地の人達に怒られそうだが)
午前中ちょこっと野暮用が発生し、街に出る用事があった。
その帰り、やめときゃいいのに事もあろうに春先この侍従を農奴としてこき使った従弟の農務尚書官邸へ立ち寄った侍従であるが、農務尚書の顔が頗る暗い。
侍従 :如何した、農務尚書。
ずいぶん雰囲気が暗いではないか。
尚書 :これは、侍従殿。
今更言うまでもなかろう。
全ての原因はこれである。

そうなのだ。
今日は晴れたが、今月に入ってからのニコライブルクは頗る晴天に恵まれず、日照時間が例年に比べ少ないのである。
そうなると、玉ねぎの玉の部分(実は玉の部分は茎なんだよ。知ってた?)の形が綺麗に丸くならないのである。
収穫はできても価格が下がり売り物にならない。最悪凶作と言う奴である。
侍従 :仕方があるまい。
だがそこを上手く栽培するのが農務尚書たる者の務めではないか。
このままでは入植した代々の先祖に顔向けが出来まいが!!
如何に?
尚書 :う、ぬぅ。
イラっとするが、侍従殿の言うこともいちいちもっともである。
ここはプロとして何とかうまく栽培してみようではないか。
侍従 :それでこそ、農務尚書。
尚書 :では、来週から晴れるので侍従殿にはあそこの畑の作物消毒作業を
お願いしたい。
入植した先祖に顔向けしなければならないのは侍従殿も同様であろう。
まさか、嫌とは言われますまいな、侍従殿!!
侍従 :うっ!!くっ!!(墓穴を掘ったか?)
....謹んで拝命致します。(これまた号泣 TT)
尚書 :おぉ、そうか!!やってくれるか。
いつぞやの会話の繰り返しである。
侍従 :と、言う訳なのでございますよ、女神様。
フレイ:そうか。いま一つ晴れ切らぬのう。

侍従 :豊穣の女神様におかれましては去年と比べて今年は豊作になりましょうや?
フレイ:去年は妾は降臨しておらぬ。
従って妾には去年と比べた収穫などわかる訳がないのぢゃ!!

侍従 :なるほど。(重ねて号泣 TT)
秋の収穫の理想は、ニコライブルクで栽培した玉ねぎがそこそこの収穫を保ち、北海道のオホーツク側で栽培されている玉ねぎが冷害で不作となり、内地の玉ねぎが台風により壊滅に近い状態になってくれるのが理想である。
(他が不作になると価格が上がるから)
しかし、その逆のパターンとなると一転地獄に突き落とされる。
ニコライブルクは都市化が進み作付面積が狭い分、そうなると収入が厳しいのである。
つくづく百姓とは因果な商売である。
侍従は百姓を生業としなくて本当によかったと、思う今日この頃なのであった。
ポチっとされたし
