ニコライブルクの物語
侍従 またしても墓穴を掘る
仮に労働奉仕をする必要が無くとも報酬を得られる者は必ずその配下にいる者達を擁護する義務がある。
そんな侍従、玉ねぎの収穫も済み、出荷の時期になったので、そろそろ分け前を貰いに農務尚書のところに行ったのであるが...。
侍従 :ごきげんよう、農務尚書。
収穫した玉ねぎを頂きたい。
尚書 :おぉ、これは侍従殿。
いいところに来てくれた。
侍従 :...ん?
(また嫌ぁな予感が....)
尚書 :実は、農協に出荷するためのネット詰めが追いつかん。
どうせ暇であろう。
手伝ってもらいたい。
侍従殿に畑を一部借りている身とは言え、相続して引継いだ玉ねぎ畑分の
出荷作業は義務である。
よもや、断ることはありますまいな!!侍従殿!!
侍従 :つ、謹んで拝命致します...。
(またこのパターンかい...T-T)
早速作業着に着替えて玉ねぎのネット詰めをする。
1ネット20㎏。
それをパレットの上に積み上げてトラックに乗せて出荷である。
(奥に見えるのが従弟の農務尚書)

侍従 :うぅ...、重いよぉ、腰が痛いよぉ。
尚書 :箸と茶碗と鉛筆より重いものを持たない生活などしているからである。
給料取りをやっていた間にひ弱になりましたな、侍従殿(嘲笑)。
泣き言を言いつつも昔取った杵柄。
体が覚えているため自然と作業ができる哀しさよ。
明日は、嫁ぎ先から駆けつける従妹と一緒に玉ねぎの選別作業である。
因みにこういう自動選別機で大きさを振り分ける。

振り分ける前に、規格外、腐れを排除するのは人間の仕事。
(こればかりは機械ではムリ)
而してニコライ謁見の間である。
侍従 :と、言う次第にございます陛下。
ニコ :大儀である。
難儀であったのう。
じゃが、朕並びに臣民の食事はしっかり用意いたせ。
よいな!!

侍従 :(うぅ....。T-T)
畏まりましてございます。
踏んだり蹴ったりの一日である。
当然一族の家業であるため、タダ働きであることは言うまでもない。
(重ねて号泣)
報われない侍従ににポチっとされたし
