ニコライ 給仕係の不穏な動きを察知す
根も葉も無い噂と言うものは必ず何らかの動機と言うものが察知された場合、自然と発生する事象でもあるのだが...。
ニコ :のう、侍従。
最近給仕係の挙動がおかしくはないか。

侍従 :はて、何のことにございましょうや。
ニコ :そち、朕に何か給仕係のことで隠し事があるのではあるまいな。

侍従 :嗚呼、陛下。
この愚かな臣には陛下の言わんとしていることの真意を計りかねておる
次第にございます。
一体陛下は何事を懸念されているのでございましょうや。
ニコ :そちの眼は節穴か?
何年給仕係と連れ添っておるのじゃ。

侍従 :そう仰られましても臣には給仕係が斯様に陛下のご心中を煩わせるような
気配は全く感じられませぬが。
ニコ :ぬぅ...。
そち、あくまで朕にシラを切る気か!!

侍従 :いやいや、滅相もございませぬ。
たとえ仮に知っていたとしても陛下にお伝えする訳にも参りませぬ。
ニコ :えぇい、もうよいわ!!
かくなるうえは朕が自ら給仕係の企みを暴いてみせようぞ。

ニコ :おぉ、こうしてはおれぬ。
早速あの者を遣わせて調査せねば...。

さて、一体ニコライは給仕係の何に懸念を示しているのか。
果たしてニコライの不安は杞憂に終わるのか。
古来より宮廷と名のつく場所は陰謀、謀略、奸計渦巻く場所。
例え皇帝たりとも油断していると暗殺、失脚、幽閉、シベリア抑留の危機が付きまとう。
年末早々全く穏やかならざるニコライ宮廷内なのであった。
続く(か?)
侍従と給仕係に労いのポチをされたし
