侍従 戦略国防訓練机上演習にて非情になる
巻き込んだ各位にはくれぐれも寛容な気持ちでお読み頂きたく、
切にお願いするものである】
備えあれば憂いなし。
火の無いところに煙は立たず。
と、いうことで急遽万が一侵略された場合に備え机上演習を行うニコライ皇帝陛下と侍従である。
ニコ :侍従、敢えて名指しはせぬがのう。
遥か南方では北上侵略をもくろむ輩がおるようじゃ。

侍従 :そのような、奥歯に物が挟まった言い方をせず、2重王国のてん女王陛下と
仰いまし。
これより士官学校授業の一貫として机上演習を行いまする。
ニコ :うむ。

侍従 :まず、進軍された場合、渥美の保護領のからの報告が入りまする。
その時点で防衛発令を布告します。
ニコ :防衛発令のう。

侍従 :はっ。
俗に言う有事と言う奴でございます。
戦争状態です。
ニコ :して、我が帝国はどう動くのじゃ。

侍従 :ははっ。
そこで仙台領主のマロン侯の領地に大量に兵力を集中させまする。
ニコ :渥美の領地はどうなるのじゃ。

侍従 :この際です。出来るだけ敵進軍を食い止めるため徹底抗戦を命じます。
ニコ :増援はするのか。

侍従 :いえ、この際見捨てます。
ニコ :なぬ?
見捨てるとな!!

侍従 :保護領の兵力から比ぶれば2重王国の兵力は圧倒的でございます。
その間に仙台から整えた兵力を持ってここに進軍し橋頭堡を築きます。
ニコ :こ、ここは、確か「タムすけ共和国」がある場所ではなかったか。

侍従 :この地は平地が広く戦線に大兵力を展開するにはもってこいの場所に
ございますれば。
ニコ :侍従!!
そち、正気か?仮にもタムすけ共和国は民衆から選ばれし元首である
タムすけ大統領が統治するれっきとした独立国じゃぞ!!
何の罪も無いその国を我らのような大国の都合で戦場にする気か?

侍従 :陛下の仰ることわからぬでもありませぬが、この際にございます。
祖国防衛のため我が帝国の国益がまず何よりも最優先致します。
我が軍の補給線、兵力投入を考慮するとこの地が適任なのでございます。
いずれにしてもタムすけ共和国を狙っているのは2重王国とて同様に
ございますれば。
ニコ :うぅむ.....。
何か他に2重王国と戦争を回避する方法は無いのか?

侍従 :ございます。
最悪の譲歩として2重王国と密約を結びタムすけ共和国を北緯35度、
東経139度を境に互いの国にて分割統治し、そこに休戦ラインを敷く
しか戦争を回避する方法はありませぬ。
ニコ :そ、それでは第2次世界大戦勃発時にポーランドを分割した独ソと同じ
ではないか!!
タムすけ共和国の意向が全く反映されておらぬ!!
彼の国に対し、このような無礼な話があるか!!
相手は中立国とはいえ、そのような暴挙決して許されぬ!!
だいいち、2重王国を支援する牡丹帝国が黙っておる訳がないではないか!!

侍従 :その点は心配に及びませぬ。
未だあの地域は帝国の体をなしておりませぬ。
2重王国への軍事介入支援は不可能にございます。
ニコ :そち、本気でそのようなことを....。

侍従 :陛下。
もしもの話にございます。
2重王国が侵略さえしてこなければこのようなことはございませぬ。
ははははは。
この世界、紛争が起こる要因はこのような疑心暗鬼が全ての始まりである。
そのようなことが無いように全ての者達はお互いしっかり相手と対話をし、理解を深め、お互い認め合うところは認め合い、友好を無理にでも深めなければならないのである。
なかなかうまくいかないようではあるが。
ポチっとされたし

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