ニコライ王朝 領土拡張野心はマリアナ海溝よりも深く
それを戒めるために古より太古から思想家、哲学家が現れては立派な書物を後世の者たちに残してはいるのだが未だそれはしっかり顧みられて実践されることがないのもこれまた哀しいことに動かし難い事実でもある。
侍従 :陛下。
昨日のあのアドリブに頼った演説だけは頂けませんでしたなぁ。
大体、他国に介入するには口実ってやつがいりましょうに。
口実ってやつが!!
ニコ :何を言うか。
彼の国は2重王国じゃ。
み〇と王君から国内平定の要請があったと言えば立派に軍事介入の名目が
立とうと言うものじゃ。

侍従 :陛下。
2重王国は分裂しているように見えてもどっかの国の政党のように派閥が
対立していても選挙のときは一致団結するという侮れない連邦国家にござ
います。
仮に当地まで行くとしてもその間の伸びきった兵站を如何なさるおつもり
でございますのか。
再度、橋頭堡をタム○け共和国に置くなどといった時点で彼の国の大統領
補佐官Ta○様からこの臣が雷を受けるは必至。
何卒、思いとどまりくださいますよう。
ニコ :とにかく、この夏休み、朕は九州と言うところに行ってみたいのじゃ!!

侍従 :嗚呼、陛下....。
夏に九州に行くなぞ、お馬鹿もたいがいになされまし。
なんといっても車のボンネットで目玉焼きができるような過酷で恐ろしい
ところと聞き及んでございます。
そのような場所にニコライブルク辺境の夏の行軍訓練でも思いっきりヒヨ
ヒヨぶりを発揮された陛下に九州の暑さが耐えられますまいに。
さながら陛下は炎天下に置かれたドライアイスのように気化するは確実に
ございます。
重ねて思いとどまれませ、陛下。
よろしいな!!
ニコ :ぬ、ぬぅ...。

アレク:にょう、爺。
しょの侵攻作戦、わしに指揮を執らしぇよ。
かにゃりゃじゅや我が国の領土にして見しぇようじょ!!

侍従 :なりません!!
ニコライブルクはこの宮殿と庭園、強いては準シベリアの固定資産税を払う
だけでアップアップなのでございます。
これ以上、領土を増やして臣に負担をかけさせることだけは思い留まれます
よう!!
よろしゅうございますな、皇太子殿下!!
アレク:にゅ、にゅう...。

ジョゼ:商業権をすべて牛耳ればいいなのよ!!
あたしにまかせるなのよ!!!

侍従 :ナメてはいけません、お嬢様。
彼の国は連綿たる由緒ある歴史が培われた大市場でございます。
いくらお嬢様と言えどもニコライブルクのような植民地経済の規模ではあり
ませぬ。
身の程知らずも甚だしい。
これ以上問題を増やさないでくださいまし!!
ジョゼ:プンスカ...なのよ。

フレイ:ぢぢゅう!!
そんな奴らのことはどうでもいいから早よぉメシぢゃ、メシ!!

侍従 :あ、はいはい。
ただいま。
まったく、野望、陰謀、欲望渦巻くニコライ王朝なのであった。
ポチっとされたし
