ニコライ 森林行軍訓練を実施す
ニコ :侍従!!
侍従はある!!

侍従 :目の前に控えておるではございませぬか陛下。
ニコ :えぇい!!わかっておるわ、お約束事じゃ!!
ところでの、侍従。
今日は雨じゃ。
これでは年に一度の夏季行軍訓練は無理じゃのう。
で、朕の今日の予定はどうなっておるか。

侍従 :お恐れながら陛下。
帝国軍令部では「行軍訓練予定変更認むを能はず」にございます。
ニコ :この雨の中をやると言うか!!
そ、そちは鬼か!!

侍従 :帝国軍令部の命令は絶対にございます。
皇帝の御身であり、陸軍士官学校の生徒である限り訓練は実践して頂かねば
なりませぬ。
それがお嫌であれば皇帝位を退位なさりますか?
それともまた陸軍士官学校落第の屈辱を味わいなさいますか?
ニコ :ぬぅ...。

ところが、午後過ぎよりカラッと晴天になり、今までの湿気はどこへやら。
とても過ごしやすい午後となったのである。
侍従 :ささ、陛下。
大神オーディンは常に陛下のお味方にございます。
ニコ :さてはあの者の仕業か...。
(いらぬ節介しおってからに)

フレイ:相変わらずひよひよぢゃからのう。
まぁ、せいぜい鍛えられてくるがよいわ。

そんな訳で、帝立ニコライブルクモエレ沼公園森林軍事演習場。
侍従 :ささ、ニコライ陛下生徒殿。
ジャングルの中では敵はどこにおるかわかりませぬ。
周囲は常に警戒を怠りませぬよう。

ニコ :何やら地面がジメジメして気持ちが悪いのう、侍従助教。

侍従 :仮想敵地は湿度1000%の内地でございますれば、このくらいのジメジメは克
服されますよう、ニコライ皇帝陛下生徒殿。
ニコ :あれは何じゃ、侍従助教!!

侍従 :(カラスだよ)敵は地上ばかりとは限りませぬ。
樹上の狙撃兵にも警戒を怠りませぬよう、ニコライ皇帝陛下生徒殿。

ニコ :む?
向こうに得体の知れぬ者がおるぞ、侍従助教!!

侍従 :(お散歩ワンワンじゃん)
この場合は気配を消すことが肝要にございます、ニコライ皇帝陛下生徒殿。
ニコ :侍従助教!!
もう朕には一杯一杯じゃ!!

ニコ :撤退訓練も必要じゃろう。
撤退訓練じゃ!!

何度訓練してもひよひよぶりは矯正されることの無いニコライ皇帝陛下生徒殿なのであった。
ニコライが立派な士官になれるようポチっとされたし
