アレクセイ 大晦日に手紙を書き、お風呂に入る
本日よりちょうど一年前の12月31日はアレクセイ殿下が皇太子としてこのニコライ宮廷にお迎えされた日である。
そんな中、アレクセイ皇太子殿下が古巣のペットショップの店員のお姉さんに文をしたためたのだが。
拝啓。
姉ちゃん。
元気か?
俺だよ俺。

俺なぁ、この家に来た時に貴族として迎えられたんだけどなぁ、貴族って言うのも結構大変なんだよ。
お陰で使いなれない言葉をつかわなきゃらなねぇから未だに舌っ足らずの言葉しか話せねぇしよぉ。

なんつったってなぁ、この国の名前、
「ニコライブルク」っつうんだぞ。
「ニコライブルク」だぞ。
「ニコライの城塞」って意味らしいんだ。
いくら皇帝を名乗るからって自分の名前を国名にするっていうところがあの兄ちゃんらしいや。
サウジアラビア(サウド家のアラビア)みたいなもんだな。

ところで去年よぉ、あの二人が何度も足を運んで店に来て俺を拾ってくれただろ?
俺には確信があったんだよ。
こいつらきっと俺を拾ってくれるって。
でもなぁ、この家、来てよかったぞぉ。
こんな俺でも貴族だから悪さしてもシベリア送りにされることはねぇしよぉ。
皇帝の兄ちゃんも遊んでくれるし、女神の姉ちゃんはおもちゃ扱いして遊べるし、ほんと退屈しねェぞ。

ただなぁ、あの平民扱いされている姉ちゃんだけには頭が上がらねぇ。
悪さするとむっちゃくちゃ怒られんだ。
マジ、怖ぇえんだぞぉ。
あれだけしっかり切り盛りする能力があるのに身分が平民なんだぜ。
この宮廷王朝はあの平民の姉ちゃんあってこそなのになぁ。

なんにしても俺、今幸せだ。
何にも心配はいらねぇよ。
じゃぁな!!

敬具
アレクセイが来てからニコライブルクでは12月31日の大晦日はニャンズ達のお風呂日である。
その理由は去年のこの事件なのだが。
侍従 :陛下、お目覚めください。
シャワーを浴びる時間にございます。
ニコ :何?
シャワーを浴びせるとな?

侍従 :ははっ。
お約束事でございますれば。
ニコ :シャワーを浴びせるとか何とか抜かして、そち、我らをガス室送りにするつもり
ではあるまいな。

侍従 :陛下!!
その手の冗談は、いろいろマジでシャレになりませぬ(怒)。
ニコ :す、すまぬ。

と、言う訳で暫し風呂の間、王宮浴室の中から各ニャンズ達の悲鳴が聞こえる(笑)。
(ある意味、様相はガス室と変わらないか...やばい、やばい^^;撤回!!)
ニコ :やれやれ、毎度のことながらエライ目にお遭うたわい。

ジョゼ:全くエライ災難なのよっ!!

フレイ:あ奴のせいで全く迷惑な話ぢゃ!!

アレク:ふん、わしだってあの事件は心の傷にゃにょじゃ!!

やれやれ、年賀状も出したし、プチ大掃除も終わったし、ニャンズも風呂に入れたし。
今年も何とか無事終わりそうである。
今年一年、各位にはニコライブルクにお付き合い頂き本当に感謝である。
各位から頂いた暖かいコメント等々があったお陰で何とかこの帝国も存続することができた。
重ねて本当に感謝である。
来年も(つっても明日からなんだけどね)何卒お付き合い頂ければ幸いである。
ポチっとされたし
