アレクセイ ニコライブルク雪中行軍訓練遭難事件
当時帝国陸軍は万が一、津軽海峡から日本海および太平洋にかけてロシア艦隊に制海権を奪取され、鉄道兵員輸送寸断に備えて冬期の内陸補給線および兵員輸送の調査を兼ねて雪中行軍訓練を実施する。
結果、八戸より出立した青森第31歩兵連隊は無事行軍任務を完了するも弘前から出立した青森第5歩兵連隊第2大隊は途中の凄まじい暴風雪と氷点下20℃を下回る過酷な環境の下で遭難、わずかに残った生存者も凍傷の壊死による影響で両手両足の切断を余儀なくされる惨状となる。
これが後世に伝えられる八甲田山雪中行軍遭難事件である。
一方、ニコライブルク陸軍士官学校では。
侍従 :これより、仮想敵国たる2重王国が万が一きくいち後方支援国の海軍力を動員
し、冬期海上封鎖を行った場合、内陸ルートによる兵員輸送連絡線確保のため
の雪中行軍訓練を開始致します。
ニコ :...。

アレク:...。

侍従 :ニコライ皇帝陛下生徒殿は、北回りルートを行軍、アレクセイ皇太子殿下生徒
殿は南回りルートの行軍を実施致します。
くれぐれも気を抜くことなく完全装備の上、訓練にあたられたし。
ニコ :(ほ、本当にこの雪の中やるつもりなのか?)

ジョゼ:頑張ってくださいましなのよ、皇太子殿下。
アレク:ふ、不安じゃにょう平民。

侍従 :ささ、ニコライ皇帝陛下生徒殿。
過去の十分な経験を生かし、行軍走破なされますよう。
前進!!
ニコ :あ、ニコライ、ニコライ、ニコライや。
(一部仕事の宣伝含む)

ニコ :ニコライ、ニコライ、ニコライや。
(毎度のことながらきっついのう)

ニコ :我、行軍全行程完了せりじゃ、侍従助教!!

侍従 :おぉ!!ニコライ皇帝陛下生徒殿。
今年も見事な行軍ぶりにございまいした。
ニコ :侍従助教!!世辞はよい!!
早よぉ、湯たんぽじゃ!!
湯たんぽの支度を致せ!!

一方、アレクセイ皇太子殿下である。
侍従 :アレクセイ皇太子殿下生徒殿。
ここは積雪深く、慎重に訓練を実施なされますよう。
では、前へ!!
アレク:アレくん、アレくん、アレ君な。
アレくん、アレくん、アレ君な。

場面は変わってこちら、快適温暖なニコライ宮殿内では。
ジョゼ:ところで、皇太子殿下の帰還が遅いわねぇなのよ。

フレイ:遭難している姿が目に浮かぶようぢゃ。

戻って、ニコライブルク雪中行軍演習場。
アレク:こ、ここは一体どこじゃ。
わしは一体どこを歩いておるにょじゃ。

アレク:うぅ...、さ、寒いにょう...。
も、もう駄目じゃ...。

アレク:天は、わしを見離にゃしたぁ...。

:
:
:
:
アレク:はっ!!
わ、わしは一体...。

侍従 :お?気づかれましたか、皇太子殿下。
皇太子殿下は、ニコライブルク平原にて遭難されておったのです。
幸い大事には至らずご無事で何よりでございましたが、皇太子殿下の齢頃には
ニコライ皇帝陛下はそのような行軍を難なくこなしておりましたぞ。
アレク:うぅぅ...(涙)。
やっぱりわしは兄上の足元にはまだまだおよばにゅにょか...。

ヒヨヒヨ罵声なんのその。
伊達に皇帝は名乗っちゃいない。
ニコライの征けぬ道は無し!!
ニコ :当然じゃ!!
ニコライブルクを統べる皇帝とは朕のことなり!!

嗚呼、ニコライブルクは今日も安泰なり。
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